◆◆ 食材  バックナンバー◆◆

 
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アーティチョーク  カボチャ  
魚介類    
手長海老 オマール海老 エゾバフンウニ
やりイカ
岩牡蠣 阿寒湖のザリガニ   
肉類    
野鴨 コガモ
肥育鳥 ピジョノー ホロホロ鳥
トリップ 豚足 フォアグラ
豚肉 牛肉
その他    
トリュフ 白トリュフ セップ茸
モリーユ茸 クスクス
 

 

 

■牛肉■

 

脛肉は名前の通り、前足と後ろ足に在るすねです。筋が多く一番硬い部位です。しかし、肉の味は濃厚でおいしいです。脛肉で作るひき肉(ミンチ)は最高級です。煮込み料理やスープにも使います。 内臓以外の牛肉を俗に13部位と呼ぶことがあります。

1)ネック すねに次いで堅い肉。シチューやスープの材料、ひき肉の材料に最適です。 

2)かた 脂肪が少ない赤身肉です。スープをとるには最適の部位です。
 
3)かたロース 脂肪が程良く霜降り状に分散していて、ロース特有の牛肉らしい厚みのあるうまさを味わえます。すき焼き、しゃぶしゃぶの他、角切りにして煮込み料理にも使います。 

4)リブロース すき焼き、ローストビーフ、ステーキなど、どんな肉料理にも使えます。 

5)かたばら やや堅く、肉に厚みがあるのが特徴です。カルビ焼きに最適です。 

6)サーロイン やわらかく、深い風味を味わえます。ステーキに最適ですが、薄切りはしゃぶしゃぶにも向いています。
 
7)ともばら 赤身と脂肪が層になっていて、やや堅い肉質です。骨付き肉料理で有名なショートリブはこの部位を使っています。 

8)ヒレ 最も柔らかい肉質で脂肪がほとんどありません。過度の加熱に弱いのでステーキにするときには火加減に注意しましょう。 

9)うちもも きめが粗く、脂肪が少ないのが特徴です。香辛料やマリネ液が浸透しやすいのでコールドビーフにしたり、たたきの料理に使いましょう。 

10)しんたま 脂肪が少なく柔らかい肉質です。脂肪を控えたい人にはおすすめの部位です。 

11)ランプ やわらかい赤身肉です上質のものはタルタルステーキなどの生食に使うこともできます。 

12)そともも ももの中では、一番きめが粗く、脂肪が少ない部位です。細切りのものはビーフストロガノフに使うと良いでしょう。 

13)すね 色合いの濃い、赤身肉です。弱火で煮込むと独特の旨味が溶けだすので、煮込み料理やスープの材料に最適です。 

 

■カボチャ■ 

●栽培されているカボチャは主に次の3種類である。

▽西洋カボチャ C. maxima 
アンデス山脈高地の冷涼な土地で栽培化された種で、主に大型のカボチャがこれに含まれる。現在日本で広く栽培されているカボチャは西洋カボチャである。花梗はスポンジ状で膨れており、畝は無い。 

▽東洋カボチャ C. moschata 
メソアメリカの熱帯地方で栽培化された種で、黒皮南瓜や鹿ケ谷南瓜のような日本カボチャ、バターナット・スクァッシュがこれに含まれる。 
▽ペポ種 C. pepo 
北米南部の乾燥地帯で栽培化された種で、小型のカボチャ、ドングリカボチャ、キンシウリ(ソウメンカボチャ)などがこれに含まれる。ハロウィンでおなじみのオレンジ色のカボチャはペポ種である。なお、ズッキーニも同種。 
東洋カボチャは天文年間に日本にポルトガル人がカンボジアから持ち込んだ。ペポ種は中国を経由して来たため唐茄子とも呼ばれる。 病害虫に強く栽培も容易であり、こぼれた種が勝手に成長、結実することもよくある。強健な性質を利用して、カボチャをキュウリやメロンの接ぎ木の台にすることもある。

●食材として
海外品種のカボチャ(ペポ種)。ハロウィンでおなじみ。 
殻を取り除いたパンプキンシードビタミンAを豊富に含む。皮は硬いが長く煮ることでやわらかくして食べることができる。日本には冬至にカボチャを食べる風習がある。 サツマイモと同様に、デンプンを糖に変える酵素を含んでおり、貯蔵によって、あるいは低温でゆっくり加熱することによって甘味が増す。 大ぶりで甘味が強い西洋カボチャが現在の主流となっているが、これは煮物を甘く煮付ける家庭料理的な習慣によるもので、出汁を効かせて煮る日本料理的な煮物には、小ぶりで甘味は少ないが煮崩れしにくい日本カボチャが向いている。
甘みの強い品種は菓子作りにも向いており、パンプキンパイやプリン(南アメリカのフランやタイの「サンカヤー・ファクトン」が有名)などに加工される。
種子(パンプキンシード)も食品として市販されており、ナッツとして扱われる。パンや洋菓子のトッピングとして用いられることが多い。メキシコにはカボチャの種子をすりつぶしたソースで肉や野菜を煮込んだ、ピピアン(pipian)という伝統料理がある。また、種子から食用油(パンプキンシードオイル)が取れる。
アメリカ合衆国ではシナモンやクローブなど、パンプキンパイに用いる香辛料とカボチャを使って醸造したビールが生産されている。
日本では北海道での生産量が多い。

●カロテン豊富な緑黄色野菜 ビタミンCもたっぷり
豊臣秀吉が九州へ行ったときに、かぼちゃを試食してその甘さに喜んだという伝説があるほど甘い野菜。時は移り、今は健康志向とあいまって緑黄色野菜としてのかぼちゃが人気を集めている。カロテンやビタミンCなどはもちろん、タンパク質や脂肪にも富み、カロリーの高いかぼちゃは、栄養たっぷりの果菜で、種にも良質の脂肪が含まれている。



 

■アーティチョーク■ 

アーティチョーク(Artichoke、Globe artichoke、学名Cynara scolymus)は、キク科チョウセンアザミ属の多年草。和名:朝鮮薊(チョウセンアザミ)。若いつぼみを食用とする。地中海沿岸原産。高さは1.5-2mで、葉は50-80cmに達し、つぼみは8-15cmに達する。江戸時代にオランダから日本に渡来した。

元は野生のアザミであったが、古代ギリシャ・ローマ時代以降、品種改良が進んで今日の姿となった(近縁種のカルドン(Cardoon、Cynara cardunculus)はとげが鋭いが、同様に食用になる)。欧米では紀元前から高級野菜として珍重されていました。夫婦円満の役割を持つと信じられていたこともあり、16世紀にはカトリーヌ・ド・メディチが婚礼の夜にアーティチョークを食べ過ぎたという有名な逸話もあります。

食用とするには、まずつぼみをレモンなどと共に茹でるか、蒸す。そして、花及び果実の冠毛になる繊毛を取り除き、蕚状の苞片を外から剥き、苞片基部の肉質部分を歯でしごくように食べ、最後に花托部分を切り分けて食用とする。食用部分はでんぷんに富んでおり、食感はいもに似ている。水溶性食物繊維に富む。

ヨーロッパやアメリカでは広く食用とされて、フランスやイタリアではとくに好まれ、初夏から秋口まで、市場にはアーティチョークが山積みされる。日本では栽培条件が合わないこともあって野菜としてはあまり普及しておらず(観賞用が多い)、三浦半島などで少量作られている程度である。 イタリア料理では、イタリア語由来のカルチョーフィ (carciofi 複)(またはカルチョーフォ (carciofo 単))と呼ばれ一般的な野菜として前菜などに使用される。

 

■■ 阿寒湖のザリガニ ■■

 

アメリカザリガニは「エクルビス」としてフランス料理にも使われている高級食材です。
高タンパク・低脂肪の自然食品としてもひそかに流行しております。

外来種
アメリカザリガニは和名のとおり、ミシシッピ川流域を中心とした北アメリカ南東部を原産としていて、もともとは日本に分布していない「外来種」です。
アメリカザリガニが日本に移入されたのは1927年で、もとはウシガエルの餌として神奈川県鎌倉市に20匹持ち込まれた。ウシガエルの養殖池から逃げ出した個体が持ち前の適応力で生き残り、1960年頃には九州まで分布域を広げた。日本では北海道を除く各地に分布するが、人の手によって日本に持ち込まれ分布を広げた動物だけに、分布地は都市近郊に点在します。
日本の他にはハワイ諸島、アフリカ東部などでも同じように分布を広げているそうです。

エクルビス&食材
フランス料理の高級食材エクルビスには、アメリカザリガニ、ウチダザリガニなどが使用される。豪州でも日常的に家庭で調理されますし、また、中華料理でも小龍蝦(xiao long xia)と呼ばれ人気の高い食材です。
フランスでのザリガニ料理の歴史は古く、古典書にもいろいろな料理が紹介されています。
風光明美な観光地としても有名な、ロワール川の流れるナンテ地方では、この地の白ワイン(ムスカデ)と発酵バターを使い、ザリガニの殻でだしを取り、それをソースに食べるザリガニ料理はナンテ地方の料理、すなわち「ナンチュア」として、現在でも食べられています。
地元(?)アメリカ合衆国の南部でもよく食されます。 特にルイジアナ州の郷土料理、ケイジャン料理やクレオール料理では、ガンボやジャンバラヤの具材として頻繁に使われ、更にザリガニを大鍋で茹でただけのボイルド・クロウフィッシュ(BOILED CRAWFISH :茹でザリガニ)も名物料理です。


阿寒湖のザリガニ
マリモが生息する神秘の湖として全国にその名を知られる阿寒湖は、雄阿寒岳の噴火によりできた淡水湖で、ヒメマス、ニジマス、アメマス、イトウ、コイ、ワカサギ、ザリガニなど、豊富な魚たちが生息する湖です。 ザリガニは1920年、アメリカから食用として移植されたのが始まりで、1930年に摩周湖に放流され、阿寒湖に持ち込まれ自然繁殖しました。阿寒湖のザリガニは他に比べ大きく、また湖の冷たい水で育つため身が詰まり、塩ゆでにしただけでおいしく食べられます。 


活ウチダザリガニ(両ツメ)【天然】
サイズ:1Kgで20尾〜30尾
漁期:5月上旬〜11月下旬

そんな阿寒湖のザリガニを地元漁協が特産品として全国に売り込んでいるのです。商品名は「レイクロブスター」。フランス料理の食材として、首都圏や関西の有名レストランからも注文が舞い込んでいるそうです。生態系に悪影響を及ぼす外来種で地元では悪役でしたが、おしゃれな名前でおいしく変身させました。
 ウチダザリガニという外来種で、阿寒湖では三十数年前から確認されるようになりました。その影響で在来種のニホンザリガニやタニシが姿を消し、国の天然記念物マリモに穴を開け巣にしているところも見つかっています。
漁協は12年前から「厄介もの」として対策に乗り出し、夏場を中心に毎年約4トンを水揚げしていますが、この厄介ものが美味に生まれ変わったのです。 
スープ、天ぷら、カルパッチョ。湖畔の飲食店では新メニューが続々生まれ、ミソを楽しむ姿ボイルも登場しました。エビとカニの中間のような食感と味。漁獲、販売をする阿寒湖漁協は「湖水がきれいなので泥臭さが少ない」としています。

 


■■フレッシュ バジル■■

 

バジリコ(伊:Basilico、学名:Ocimum basilicum)は、シソ科メボウキ属の一年草。和名はメボウキ。英名のバジル(Basil)の名でも知られる。インド、熱帯アジア原産のハーブ。
 主産地 :フランス、ハンガリー、インドネシア、アメリカ ]
【英】Basil 【仏】Basilic 【伊】Basilico

シソ科の植物で、特有の高貴で爽やかな甘い香りと微かな辛味がある。日本のシソの葉に似た香りがある。
ハーブの王様として親しまれ、特にイタリア料理ではバジリコと呼ばれ不可欠である。生でも乾燥でも広く用いられている。

イタリアでは香辛料として重要である。バジリコの使用法としてはジェノヴァ付近で作られるペスト・ジェノヴェーゼ(ジェノヴェーゼ・ソース)が有名。

バジリコ・スパゲッティは、東京のキャンティというイタリア料理店がまだバジリコが手に入らない頃、シソとパセリを使ってジェノヴェーゼ風に仕上げたのが始まりと言われている。現在では乾燥、粉砕した葉が香辛料として容易に買えるため、これを用いることが多い。

その他、トマトと相性がよいことでも知られる。新鮮なスイートバジルの葉とモッツァレッラチーズとトマトをあわせたサラダは、インサラータ・カプレーゼ(Insalata Caprese)といい、イタリアの国旗と同じ配色で、イタリアを象徴するサラダとなっている。

また、台湾では「九層塔」(台湾語 カウツァンタッ Káu-chàn-thah)と称し、台湾料理の炒め物によく入れられる。同時にニンニクもよく使うところがイタリア料理と共通し、肉料理、魚料理にも用いられる。
 

 

■■■■

 

低価格で物価の優等生として日本人の食生活を助けてきましたが、最近では価格をなるべく抑えながらもよりおいしい鶏肉を 提供しようという試みが盛んになってきています。そういった意味で今後最も注目される食材です。


品 種
ブロイラー : 
市場に出ている90%はブロイラーです。ブロイラーは種の名前ではな   く、 白色プリマスロックの雌とコーニッシュの雄をかけ合わせた一代雑種など、肉用に改良された交雑種を 生後8週間で2.5kg程度に育てて出荷する通称「若鶏」の事を言います。 この間に与える飼料は5.0kg。つまりエサ2.0kgあたり肉1.0kgに なるという驚異的な飼料効率を誇ります。おとなしい性格なので、鶏舎にぎゅう詰にして飼うことができます。肉は柔らいが 味、コクがありません。味の点で色々と言われることの多いブロイラーですが、鶏肉の価格を下げたという点 では評価しなければなりません。

銘柄鶏 : 
肉がおいしいと言われる品種でも、飼料効率がほどほど高く、飼いやすくないと商品としては でまわりません。市場に出ている銘柄鶏はほとんどが、肉がおいしいと言われる兼用種と肉用種との交雑種です。 地鶏・銘柄鶏

在来地鶏 : 
昔から飼育されていたのは、卵も良く生むし肉もほどほどおいしい兼用種です。 肉用に高度に改良されたブロイラーや採卵用の白色レグホーンが導入される以前は、 そのような兼用種がもっとも経済的だったからです。ただし本当の在来地鶏はすべて天然記念物になっているので 食べられません。市場に出ているのは銘柄鶏と同様に地鶏と肉用種との交雑種です。 銘柄鶏と区別する為に、地鶏の血統が50%以上、等の基準を設定しています。 地鶏・銘柄鶏

フランスのブレス鶏(赤ラベル) : 
味わいの奥深さ、歯ごたえ等、最高と言われる鶏です。

卵用種の廃鶏 : 現在、採卵用の鶏の90%は白い卵を産む白色レグホーンです。(10%の赤玉は、 ロードアイランドレッドと白色レグホーンの交雑種のタマゴです。)廃鶏とは卵を産めなくなった雌鶏で、 肉用種ではないので肉量が少なく固く、ほとんど市場に出回りません。トリガラとしてはブロイラーの若鶏に 比べれば格段にコクのあるダシが取れるそうですが、残念ながら入手が困難です。

産 地
鹿児島県、宮崎県、岩手県の3県で全国の鶏肉生産の約半分を占めます。肉屋で市販されているものは大体、国産品、 ファミリー・レストランではタイ、アメリカ、ブラジルなどからの輸入物を主に使っているそうですが、どうなのでしょうか?

部 位
大きく分けてモモ肉、ムネ肉、手羽、内臓と骨(ガラ)です。この他に胸部の内側にあるのがササミです。 モモ肉は歯ごたえとコクがあります。ムネ肉は脂が少なめでいくぶんあっさりしています。 手羽には羽の先端の手羽先、手羽中(チューリップ)、手羽元があります。ササミは淡白で柔らかいのですが、中央に 筋があるのでこれを取り除いて使いましょう。加熱しすぎないように。
内臓は一般的には心臓、砂肝(2番目の胃袋)、レバー、輸卵管、と卵巣を食べます。卵巣は未成熟の卵黄が連がった もので、すき焼きなどに入れるとすごくおいしいのですが、産卵期の雌鶏にしかりませんので現在はブロイラーでは 売られていません。


 


■■豚肉■■

 

日本人が一番たくさん食べている肉で、県別の一人当たり豚肉消費量を見ると、東高西低になっています。 88年の統計なのですが、北海道、東北、関東では一人当たり年間20kg以上食べていますが、 関西以西では14kg程度です。ただし沖縄は例外で25kgです。  

品種
豚は肉を食べるためだけに飼われている唯一の家畜です。(他の家畜は乳や毛皮の利用を含めた ”多目的”で飼われています。) 紀元前3000年から7000年の古代オリエントの遺跡からすでに家畜化された豚 (つまりイノシシがすでに家畜化されていた)の骨が出土するそうで、人類の最も古い家畜の一つだと言われています。
現在の日本では約20種、800万頭あまりが飼育されていて、 様々なブランド名で流通していますが、ほとんどが以下の2つです。
ランドレース、大ヨークシャー、デュロックの三種を交配させた三元交配− 飼料効率(1Kg体重を増やすために必要な飼料)は3Kg程度で、牛の8Kgに比べるとかなり効率的です。 また牛は全体重の50〜60%が”食肉”なのに対してこの豚では70%程度になっています。 ほとんどが食べられるための肉で、それを支える最小限の四肢しか持っていないという、 まさに食肉生産機のような生き物です。通常は生後6ヶ月で出荷されます。
黒豚(英国バークシャー)−飼料効率が悪く成長速度が遅い(生後出荷まで約8ヶ月)ので割高になってしまう のですが、筋肉の繊維が細いので肉質がきめ細かく、かつ味が濃いという特徴を持っています。 一般に畜肉は飼育日数が増えると味は濃くなるが肉質が固くなるのですが、黒豚では柔らかさと両立されているのです。
この他には、中国の金華ハムを作る金華豚、最近実験的に作られているバークシャーと他の種類との交配種などが ありますが、あまり一般的ではありません。

歴史
ヨーロッパで最初に豚肉を愛好したのはギリシアでした。それ以前に文明の栄えたエジプトでは、 豚は飼われていたがあまり食べられていなかったということです。ギリシア、そしてローマ時代に養豚の方法、品種改良、 そして調理の技術が確立しヨーロッパに広まっていきました。 東洋では、ヨーロッパとは別に中国において豚肉の文化(?)が発達していきました。
日本でも弥生時代の遺跡から家畜化されたイノシシ(つまり豚)の歯が見つかっていることから、 そうとう昔から家畜化され、食用にされていたのではないかと推測されています。 木の実や農産物に余剰がでるようになると豚に食べさせて太らせ、 食料が不足する時などにつぶして食べていたのでしょう。しかしその後、 奈良時代の仏教の普及による肉食の禁止以後、1000年にわたって日本人の食卓からは(少なくとも表向きは) 消えてしまいます。明治時代になると再び肉食が奨励されるようになりますが、最初に普及したのは牛肉でした。 豚肉が本格的に普及するのは明治も末期になってから、銀座の洋食屋であるレンガ亭で発明されたトンカツに よってです。(レンガ亭ではポーク・カツレツと呼んでいます。)ビフテキの3分の1以下という値段に加え、 和洋折衷の味が受けて大ヒットしました。


部位
基本的に肩、肩ロース、ロース、ヒレ、ばら、もも、そとももの7つの部位に分けられます。
ばら(三枚肉)−豚肉らしい濃厚な味わいがあり、角煮、酢豚、ベーコンには欠かせません。 カレー、生姜焼きも美味。骨付きのものはスペアリブと呼ばれてこれも人気です。
ロース−柔らかい肉質で濃い旨みがあります。トンカツ、ソテー、薄く切ってしゃぶしゃぶに。
肩ロース−ロースよりやや固いのですが、より味が濃くすばらしい旨みがあります。 固くても良ければロースと同じ用途で。
ヒレ−最もきめ細かく柔らかいが、豚肉の風味は薄い。脂肪分がロースの5分の1程度しか無く、 油との相性がいいのでトンカツにむきます。火を通し過ぎるとパサツクので注意しましょう。
この他にレバー、タン(舌)、ガツ(胃)、マメ(腎臓)、ハツ(心臓)、トンソク(足先)、ヒモ(大腸)、 などが食用とされます。

 


■■アボカド(avocat)■■

 

アボカドは、クスノキ科・ワニナシ属のフルーツ。日本名は「ワニナシ」であるが、最近は「アボカド」で統一されています。

甘くもなく酸っぱくもなく、少し塩気を感じる果肉はきめが細かく、口あたりはなめらか。それがアボカドの特徴です。栄養価は非常に高く、不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノール酸、リノレン酸をはじめ、各種ビタミン、ミネラルを含んでいます。こうした味わいや栄養面から、アボカドは森のバターと形容され、人々に広く親しまれています。
独特の風味をもつアボカドは、サラダの素材や寿司のネタにもぴったり。そのうえヘルシーということもあり、こうしたメニューは好評のようです。さらに、その栄養価の高さはギネスブックにも記載されているほど。アボカドは栄養価No.1のフルーツとして認められているわけです。

アボカドは熱帯コロンビア・エクアドル・メキシコ南部に野生していたものでアステカ族により栽培されていました。13世紀末のインカ王の墓から、多くの歴史的発見とともに、アボカドの種も発見されました。何百年も前のインカ帝国の時代から、アボカドは大切な食料として栽培されていたようです。その後は、スペイン人がインカとアステカを征服したときアボカドを知り、彼らによって世界へと広まっていきました。

■ langoustines(手長海老) ■

手長海老(てながえび)

アカザエビ科のエビで、別名、赤座海老。
はさみのある脚が長いエビで、肉質はやわらかく、甘みが強い感じです。
フランス語では、「ラングスティーヌ」、イタリア語 では「スカンピ」。
見た目は普通の海老のように、黒ずんでいるものとは全然違い、綺麗な色をしています。
非常に旨み・甘みが強く大変美味!フランス・イタリア料理で高級メインディッシュとして扱われる高級食材。現在ではイセエビなどと肩を並べるくらいの人気急上昇中の高級なエビです。
輸入ものでは、ニュージーランド産は世界でも有名で、甘味がいけるそうです。
国内では、以外にも伊豆駿河湾。深海200〜400m程で期間限定トロール漁にて水揚げされます。

某番組風にいうと
「タウリンが豊富に含まれており、血中のコレステロールを下げ、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果的。また、血液をサラサラにし、頭の働きを良くし、動脈硬化、高血圧、痴呆を予防する効果のあるDHAや、
心筋梗塞や脳血栓、脳梗塞といった血栓症に効果があり、血栓予防効果があるEPAも多く含まれる。高タンパクで低脂肪、糖質はゼロなのでダイエットに最適」。
完璧に感じますね。

 

■ エゾバフンウニ ■

うにとは? 
うにとは、毬栗のような外見を持った棘皮生物です。その固い殻からは想像できませんが、ナマコやヒトデの仲間です。我々が食べているうにの種類には、ムラサキウニ、バフンウニ、キタムラサキウニ、エゾバフンウニの4種類がメジャーです。キタムラサキウニとエゾバフンウニは、北海道で取れるウニのことです。ほとんど同じだといわれていますが、多少が意見に違いもあり、何より違うのは大きさで、ムラサキウニやバフンウニよりも1.5倍ほどの大きさがあるとされています。


    アカウニ     ムラサキウニ     バフンウニ     エゾバフンウニ

 
棘皮動物門ウニ綱エキヌス目オオバフンウニ科 エゾバフンウニ
北海道で漁獲されているウニは、主にエゾバフンウニ(ガゼ)とキタムラサキウニ(ノナ)ですが、 オホーツク海沿岸ではエゾバフンウニが漁獲対象種で、キタムラサキウニは生息が認められる程度で生産の対象にはなっていません。ほかにホタテガイ漁業で混獲されたツガルウニが一部水揚げされてい る程度です。エゾバフンウニは北海道全域に生息しますが、産卵期は海域によって異な り、オホーツク海沿岸では春から夏までとなっています。寿命は約10年、最大で殻径約10pに達します。潮間帯から50m位までの転石・玉石・岩盤地帯に生息し、タモ、潜水器、桁網により漁獲されています。
近年、北海道各地では天然資源の減少に伴い人工種苗生産が盛んに行われ、現在毎年約6,000万粒が放流されていますが、オホーツク海沿岸では天然ウニの生息密度が高いために餌不足となり、成長・身入りともに劣る状況が管内各地でみられています。これらの成長・身入りを改善するためには、移植や余剰稚仔を天然種苗として販売するなど密度の適正化を図り、餌料となる海藻(コンブ)の着生を保護し維持することが重要です。

北海道の生うに(蝦夷ばふん雲丹)の旨さの秘訣は、北の海の荒々しさと冷たい水温によって育った昆布を豊富に食べているからです。特に北海道の昆布にはグルタミン酸、アルギン酸という栄養素がふんだんに含まれているため、その栄養たっぷりの旨みを北海道のうにが吸収し、他では味わえない甘味と味に深みがでるのです。

全国的に分布して一番知られているうには、とげが長くて、まるで栗の形を思わせる「紫うに」だと思います。北海道でもうにの80%は紫うにになりますが、身がちょっと白っぽい色をしているので白うに(雲丹)とも呼ばれてます。
それとは対照的にとげが短く、まるで丸いタワシを思わせるような形をしたうにが蝦夷ばふん雲丹(水揚げ量はわずか20%強)です。蝦夷ばふん雲丹は殻を剥くと見ただけで食欲をそそられるような、きれいなオレンジ色(色素の関係で色の薄いのもあります。)をした身が顔を覗かせます。

生うに(雲丹)はほぼ一年中
生うには夏といったイメージを持つ人が多いようですが、実はほぼ一年を通して漁は行われています。たまたま日本海のうにが有名になったため、夏だというのが定着してしまっただけなのです。
ちなみに、6月〜8月いっぱいが日本海のうにの解禁時期でその後は太平洋、オホーツク海と解禁場所が移っていきます。特に寒い時期の根室付近のうには最高です。ただ、ここ数年で一気にうにの水揚げ量が激減したため、今ではアメリカ、ロシア、韓国など、あらゆる所からも輸入を受けなくてはならない状態になっています。

うにに秘められた「美肌効果」
みなさんが食べているうには産卵期の生殖巣が成熟したものです、したがって卵巣が成熟すると殻いっぱいに身が蓄えられるのです。そして、その身の部分にはうにの栄養素が凝縮されますので、人間にとってもいい栄養材料になります。特に強精、強壮作用があり、脳や神経の働きに必要なリン脂質が多く、また、うにはビタミンB1、B2ナイアシンなど種類を沢山含んでいますから、体の疲れも癒してくれますし、美肌にも効果があります。

 ビーツ 


ビーツは、砂糖大根、赤大根、カエンサイ・ガーデンビート・ビーツ・ウズマキダイコンとも言い、ほうれん草などと同じアカザ科で、地中海沿岸の原産です。
ロシア料理のボルシチに入っている赤い実のようなビーツは、この料理以外には日本人には馴染みの薄い野菜です。古代ローマ人は葉と根を食用にしていたと伝えられています。そこから地中海沿岸に広まり、現在のような赤いビーツは16世紀にドイツにおいて栽培されました。
ビーツは根がカブのように肥大し紅色で、輪切りにしますと美しい輪紋があります。日本には江戸時代の「大和本草」と言う書物にこの記載があり、この頃に渡来、また明治時代初期になって再渡来しましたが、何れも普及しませんでした。砂糖を採るシュガービート(甜菜)、葉を食べるリーフビート(フダンソウ)とは同種です。しかし現在、日本では長野県や北海道で栽培されています。夏から初秋が旬。

ショ糖が多く含んでいるので、独特の甘みがあります。また、鉄分・ビタミンなどを豊富に含む健康野菜。キャベツ、洋梨、生姜などと一緒にジューサーに入れて、簡単に栄養価の高い健康野菜ジュースが出来ます。吸収しやすい鉄分を含みますので、女性向きでもあります。


 オマール海老 


【海老】
エビ類は、たんぱく質、カルシウム、ビタミンEなどを含み、タウリ ンが豊富です。タウリンには血液中のコレステロールを滅少 させる働きがあり、肝臓機能を高め、強心作用もあります。
タウリンは成人病予防に効果があるアミノ酸の一種です。このタウリンは 、工ビに限らず魚介類には多量に含まれています。
効用は動脈硬化/肥満/味覚障害の予防と改善です。 

【海老の種類】
伊勢海老やロブスターは、「歩行類、イセエビ族、クルマエビ科」で、オマール海老は、「ウミザリガニ科、ウミザリガニ属」に分けられ、分布が大西洋に限られています。
「オマール」は仏語で、「ロブスター」は英語です。
味や、扱いはほとんど伊勢海老と同じですが、爪の部分がかなり大きく特徴的なので料理でも、強調されることが当然のことで、食べやすくするため殻は叩いて割れ目は入っています。
蟹のように爪の身が細かく殻についている状態ではないので、爪の形のまま取れるのが特徴です。身は、伊勢海老などより少し軟らかく繊細な感じがする身です。
火を通すと、鮮明な赤色になます。
大きさ的には、大体1尾400g〜450gぐらいで、爪を前に伸ばして計ると30p前後ぐらいの大きさです。 

【オマール海老】
  以前はブルターニュ産とよばれ、今は名称が統一されてヨーロッパ産と呼ばれているオマール<学名オマルス・ガンマルス>と、北アメリカ(主としてカナダ)産<学名オマルス・アメリカヌス>、南アフリカ産の三種類がありますが、南アフリカ産は量が少なく味も落ちるので、主にヨーロッパ産と北アメリカ産の2種類が世界中に出まわっています。味はヨーロッパ産が最も高く評価されていますが、なにぶん需要に追いつかないため、ヨーロッパでも北アメリカ産がかなり流通しており、格の高いレストランでは、必ずオマールには「ブルターニュ産」などヨーロッパ産であることが明記されています。
  日本にはアメリカンロブスターとして、おもにカナダから活きたまま輸入されています。オマールというのはフランス語で、ブルターニュ地方で取れるオマールブルトンが最高の品質とされ、日本にもごく少量入っていますが値段がカナダ産の倍もします。カナダのは黒に茶が少し混じる体色ですがブルターニュ産は全体が青っぽく、生の身の透明感が強くより締まった味わいです。大きな爪を持ち、なぜか左右非対称。
  ちなみに、「オマール・ブルトン(ブルターニュ産オマール)」という名称は、最高級オマールの代名詞になっていますが、ノルマンディの人々は、決してこの名前を使わず、「オマール・ブルー(青いオマール)」と言い表します。ノルマンディ側でも取れるこのオマールに、隣県の名前がついていることが気に入らないようです。


【伊勢海老】
伊勢海老はエビ目・イセエビ科・イセエビ属。伊勢湾で多く獲れたので、この名があります。殻は堅く、濃赤褐色で大型のもので36pぐらいで、一般的には20〜30pのものが多いです。

古来よりわが国では、伊勢海老はとして慶事に欠かせない高級食材でした。イセエビ科の海老は世界に広く分布していますが、日本産は姿が美しく身肉も美味でさまざまな料理として供されています。
中国料理では、お祝いの席や、歓待の席には必ず登場します。
華やかさでは、フカヒレなどに勝ります、冷菜、蒸し物、炒め、煮込みなど幅広く使える食材です。 

 冬瓜 


“冬”の“瓜”と書いて「とうがん」と呼びます。また、寒瓜とも呼ばれています。
冬瓜の出荷は、概ね6月から10月にかけて出されていて、その中でも特に7、8月に出荷のピークを迎える夏の作物といえます。

じゃあ、どうして“冬”瓜なの?
その一見おかしな名前の秘密は、冬瓜の長期保存が可能な作物上の特徴にあったのです。冬瓜の皮は、丈夫できめが細かいため水分を失いにくいことから、収穫してから常温でゆうに2、3ヶ月は品質を落とさず保存できる非常に珍しい野菜なのです。そのため、古くは夏の栄養分満点の野菜を冬に食べられるということで、大変重宝されていたそうです。つまり、“冬までもつ瓜”で冬瓜と付けられたというわけです。

薬膳や漢方で重宝されている冬瓜 
冬瓜はウリ科の野菜で、かんぴょうの原料になるユウガオ、奈良漬けにするシロウリ、ニガウリなどが仲間です。原産地はジャワといわれ、中国では古代より栽培されていました。日本には中国から朝鮮半島を経て、4世紀頃に伝えられ、古くから食用とされてきました。今では、熱帯アジア、中国、日本だけでなく、アフリカ、アメリカなどで広く栽培されています。 
 昔は夏に収穫し、風通しのいい場所につるして、春先まで保存していました。しかし、現在は沖縄から冬場に出荷されるようになり、1年中、市場に出回るようになっています。
 最近、低カロリーのダイエット食材としても注目されていますが、昔から利尿効果があることが知られていて、民間薬として使われていました。また、果実の中にある種はリノール酸を含み、漢方薬に配合されて、利尿薬、消炎剤、緩下剤として利用されます。種を乾燥させて空煎りし、お酒のつまみにすれば効果的な健康食にもなります。 

夏バテした身体にうれしい食材 
★ダイエット食にぴったり
水分が95%を占め利尿作用が強く、消化がよく、量も食べられるため、満腹感が得られます。カロリーはなんとご飯の10分の1と野菜の中でも最も低い部類に入ります。

★生活習慣病予防に
豊富に含まれるカリウムの働きによって、高血圧を抑え利尿を増進しむくみをとります。漢方ではトウガと呼ばれ、消熱作用など広く利用されています。

★夏ばて防止に
100g中に41mg含む豊富なビタミンCに加えカリウムなどのミネラル分の補給にすぐれ、夏場に適した健康野菜です。体の中から健康になれます。




モリーユ

 日本で茸というと秋のイメージが強いものですが、フランスで春の素材といえばと思いつくのがモリーユ(Morille-編笠茸)、そして同じ茸ではジロール(Girolle)があげられます。日本ではアミガサタケと呼ばれ、網目模様のカサとのっぺりした柄が特徴です。乾燥物は強く芳醇な香りがすばらしく、珍重されてきたキノコです。
山の多い地方ではたくさん取れるようですが、実はなかなか見つけるのが難しいキノコだそうです。それもその筈、小さくて黒っぽいのに加え、このキノコは毎年生える場所を変える傾向もあるのだとか。ところが2004年、モリーユがたくさん生えているとフランスでは話題になっていました。その前の年は異常な猛暑の年でした。おそらく、それが影響したのでしょう。
山で見つけなくとも、5月の初めくらいから短い期間ですが、朝市で100グラム2000円くらいで買うことが出来ます。キノコは加熱すると小さくなるし、モリーユは格別においしいので1キロくらいでもすぐに食べられますが、秋のセップ茸より贅沢かもしれません。
モリーユの風味は春先から出回る青豆や空豆、グリーンアスパラガスとたいへんよく合い、これらの素材を甘味のある美味しいクリームソースでつないだフリカッセは、フレッシュエストラゴンを添えてそのままいただいても、あるいはそれこそ春が旬の、まだ乳離れしていない白くジューシーな子牛肉の付け合わせ兼ソースとして使うのも最高の贅沢です。モリーユとしては乾燥物もよく出回ってはいますが、干し椎茸と生の椎茸があれほど風味が違うように、フレッシュがないから乾燥モリーユで代用とはいかないもの。乾燥品では風味が強すぎて春の素材にはどうしても向きません。このモリーユ、扱いで気をつけなくてはいけないのはカサの内部に入り込んでいる土を上手に取り除かなくてはいけないことです。といって何度も水をかえて一生懸命洗えばよいというものではなく、茸であればどれも同じように洗浄は短時間でがきまりです。場合によっては洗う前に柔らかい刷毛で砂を落としてから洗浄することも必要です。


■■ トリップ ■■

ヨーロッパでは今でも庶民の食べ物としての牛肉料理というのは、基本的に内臓料理なのだそうです。内臓以外の牛肉を食べるという習慣は、世界的になかなか定着しませんでした。理由は簡単で、肉が硬くて食べられなかったのです。牛は農耕用に世界中で飼われていましたが、内臓以外の部分は食用に適さないと思われていたのです。
それが食べられるようになったのは、19世紀にアメリカで「アンガス種」という品種が開発されたことによります。肉が柔らかくて食用に適したこの品種が世界中に広まるに連れて、内臓以外の牛肉を食べるという習慣が世界に広まったのだそうです。

牛の皮以外の可食部分である内臓は畜産副生物と呼ばれています。牛肉とは別に、と畜した時点で内臓専門の業者に引き渡され、焼き肉屋さんなどの小売店に卸されます。関東ではモツ、関西ではホルモンといわれているもので、カシラニク(頭肉)、タン(舌)、ハツ(心臓)、ミノ(第1胃)、ハツモト(下行大動脈)、レバー(肝臓)、ハラミ・サガリ(横隔膜)、マメ(腎(じん)臓)、シマチョウ(大腸)、コブクロ(子宮)、テール(尾)など28種類あります。副生物は新鮮なものほど良く、レバー類は鮮やかな赤い色またはやや黒っぽいと感じるくらいのものが良いとされています。  

牛内臓・レバー(肝臓)
 タンパク質、鉄、ビタミンA、B2を多く含んでいます。子牛のものが上質です。いたみが早いので、鮮度の良いものを求め、その日のうちに調理します。冷水にさらして十分に血抜きをすると、くさみがやわらぎます。和風・中華風には、しょうが、ねぎ、にんにく、酒、しょうゆ、洋風には、玉ねぎ、セロリ、パセリ、ワイン、牛乳などで下味をつけて。
 
牛内臓・ハツ(心臓)
 独特の歯ざわりがあって、ややかたく、淡泊です。タンパク質、ビタミンB1、B2が多く含まれています。塩水に漬けてもみ洗いをし、冷水にしばらく漬けて十分に血抜きをします。薄く切り、しょうが、にんにく、ねぎ、酒、しょうゆで味をつけて網焼きに。 

牛内臓・マメ(腎臓)
 ぶどうの房状で、小さなかたまりに分かれています。子牛のものが、やわらかくてくせがありません。脂肪が少なく、鉄、ビタミンB2が多く含まれています。縦半分に切って中の白い筋を除き、冷水でよく洗って水気をふいてから調理します。バター焼き、もつ焼き、みそ煮に。 

牛内臓・ミノ(第一胃)
 4つある胃のうちでいちばん大きく、肉厚でかたく、白っぽい色をしています。塩をたっぷりふってもむようにしながら洗い、玉ねぎ、セロリ、ローリエ、しょうが、ねぎなどを入れてゆで、においを取ります。繊維がかたいので、筋目に直角に切り、焼き物やいため物、あえ物に。 

牛内臓・センマイ(第三胃)
 文字通り、千枚のひだがあるような形をしています。特有の歯ざわりがあります。脂肪が少なく、鉄が多く含まれています。ゆでた物が売られていますが、もう一度ゆで、氷水にさらしてくさみを抜きます。もつ鍋やいため物、あえ物などに。 

牛内臓・ヒモ(小腸)
 かたくて歯ごたえがあります。ゆでてぶつ切りにしたものが売られています。かたいのですが、みそ味やしょうゆ味でじっくり煮込んで味をしみ込ませると、おいしく食べられます。ねぎやごまなどの薬味を入れたたれに漬けて焼いても。 

牛内臓・シマチョウ(大腸)
 ヒモに比べると厚くて太く、かたいのが特徴です。ゆでてぶつ切りにして売られています。かたいので、長時間煮る必要があります。キャベツ、にら、ねぎなどの野菜といっしょに、みそ味やしょうゆ味に煮込むとおいしく食べられます。 

牛内臓・ハラミ(横隔膜)
 横隔膜の筋肉部分で、焼き肉用として出回っています。シチューやカレーなどの煮込み料理にも使います。輸入名が「アウトサイドスカート」というところから、肉の厚いものは「スカートステーキ」として用いられます。 

牛内臓・サガリ(横隔膜)
 横隔膜の腰椎に接する厚い部分です。肉厚のものは、焼き肉にするのが良いでしょう。煮込み料理にも向いています。主に関東地方では、「ハラミ」と「サガリ」を分けないで、「ハラミ」ということもあります。 

牛内臓・タン(舌)
 脂肪が多くて、肉質はかたく、舌先には筋っぽさがあります。表面の皮を除いて使います。かたまりのまま3〜4時間煮込むとやわらかくなり、独特の味がでます。ゆでたものをみそ漬けにしたり、薄く切って好みのソースをかけて食べます。薄切りのものは、焼き肉に。 

牛内臓・テール(尾)
 皮をむいて関節ごとに切って売られています。中心部の髄にコラーゲンが多く含まれ、長時間加熱するとゼラチン化して良い味がでるので、煮込み料理に向きます。4時間以上、できれば6時間くらい煮込むとたいへんやわらかくなり、おいしく仕上がります。 

牛内臓・カシラニク(頭肉)
 こめかみとほおの部分です。肉をそのまま使用するのではなく、主に食品の加工原料として利用されています。ひき肉にしてシュウマイなどの原料として利用されていましたが、最近では、ワイン漬け製品などもみられます。 

■■コガモ■■

日本産カモ類中最小の種類です。冬鳥として渡来し、湖沼や河川などで普通に見られます。街中の小さな池や沼にもやってきますので、比較的見る機会の多いカモです。♂は”プリッ,プリッ”、”ピリッ、ピリッ”と聞こえる可愛らしい声で鳴きます。
日本に主にやって来るのは亜種コガモ(A.c.crecca)ですが、ごく少数ながら
別の亜種アメリカコガモ(A.c.carolinensis)も渡来し、涛沸湖ではほぼ毎年観察されます。♂の場合、亜種コガモは肩羽の部分に横に長い白線が見られますが、
亜種アメリカコガモでは横の白線が見られない代わりに側胸部に縦の白線が見られます。また、縦・横両方の白線が見られる両亜種の交雑個体と思われるものも観察されることがあります。
両亜種の♀や幼鳥の識別は困難です。 

採餌 
冬は狩猟期間中のため、日中は休んで夜間に採餌することが多い。本来は日中に採餌する事が主である。湿地や水田を歩きながら採餌したり、水面で岸辺の水草の間で嘴を動かして植物質をこしって食べる。草の種子・葉・茎が主食である。動物質も食べる。 
繁殖 
時期・夫婦 5〜7月で一夫一妻である。番は10月から翌年の6月の長い間にかけて形成され、抱卵期に解消される。 巣・卵 巣は水域の草むらなどの浅い窪みに、草や葉を敷いた皿形のものを雌が作る。産座は自分の綿毛を敷く。卵数は8〜l0個。 

抱卵・育雛 
雌が抱卵、育雛を行う。雛は21〜22日で孵化(ふか)し、25〜30日で独立する。早成性の離巣性である。 

分布 
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸中・北部で繁殖する。冬期は両大陸南部に渡って過ごす。日本では大部分が冬鳥として全国で越冬する。極普通に見られるカモである。極少数が北海道、本州の山岳地で繁殖期に見られる。現在では環境ホルモンや飛翔力の低下などで越夏する個体も見られる。
 
生息地 
冬期は淡水域の水系に多い。ヨシなどが生える岸辺近くの水草の間にいることが多いが、河川や池などでは観察しやすい位置にいることも多い。繁殖地では、ツンドラから森林地帯や砂漠地のステップなどのゆったりした流れ、湿地の湖沼群などの草や藪の多いところを好んで生息している。
 
生態 
繁殖期には番で分散する。コロニー状にはならない。冬は群れですごし、休息地では大群になる。越冬地では、秋から春にかけて雄の求愛のグループディスプレイが見られる。水面に2〜7羽ぐらいの雄が集まって1羽の雌の周りを泳ぎ回り、ピロツピロッという声を出しながら首を伸縮させたり、尻を持ち上げるディスプレイをする。この時、下尾筒の黒縁の黄色が強く提示される。暖かい日には、水面のあちこちでこのようなグループが見られる。 

 

■■野鴨■■

11月15日から2月15日までの3ヶ月間、鴨猟が解禁になります。
遠く日本海を渡り、シベリアから飛来してくる真鴨も最近は随分と少なくなってきて、貴重な冬の味覚となりました。飼育されている合鴨や真鴨と違って、より野性味あふ
れる肉質・香り・食感は、この季節でしか味わうことはできません。
食に興味のある方、ジビエが好きな方、美味しいものが好きな方でしたら、合鴨と違
うこの野生の鴨肉の美味しさがお分かりになると思います。

  現在、日本で狩猟の許されている野鴨(野生の鴨)は11種類です。そのうち、
食用とされる主なものは、真鴨(青首)、小鴨(たかぶ)、かる鴨(かる)、尾長鴨
(なが)などです。中でも、一般に市場評価の高いのは、『青首』といわれる真鴨の
雄。頭と首が、光沢のある深緑色で、首の付け根部分に白い輪が一本入っており、非
常に美しい鳥です。
  鴨は、極地を除く世界各地に広く分布し、持に北半球北部に多く生息している。
日本には、秋から冬にかけてシベリア方面から飛来し、日本列島を徐々に南下し、各
地の河川・湖沼海岸等で越冬し、2〜3月頃に再びシベリアに戻っていくが、近年日
本で繁殖するケースが増えているようです。
野生鴨の特徴
○鉄分と銅が他の肉と比べると多く含まれていますので、低血圧の人におすすめです
○コレステロールを下げる効果もあります

■■ 肥育鳥  ■■

■鶏の名称
《プーラルド:Poularde》
 肥育鳥。特別に太らせた脂肪の多い雌鳥のことで、その重さは1.8〜2kg。
《プーサン:Possin》
 雛(ひな)鶏のことです。一般的には卵からかえったばかりの雛を指します。
しかし、食材としては約500g前後に成長した若鶏のことを指します。
《プーレ:Poulet》
 生後7週から12週齢くらいに飼育した鶏で鶏で1〜2kgのものです。

《シャポン~Chapon》 
 去勢鶏。雌鶏を去勢してに肥育し脂肪を多くつけたもので、 3s以上になります。飼育期間は8ヶ月以上。
《プール~Poule》
 卵を産んだ後の雌鶏、いわゆる廃鶏のことです。生後1年〜2年位たったもので、2
kg前後と大きい鶏です。
《コック~Coq》
 一般的に雄の成鶏のことを指します。

■■ 鶉 ■■

野趣あふれる味覚。でも品位のあるあっさり味で色々な味付けになじみます。 値段も高くないのですが、あまり流通していないのが残念です。 
野生ではキジ科の渡り鳥で、日本では春から夏にかけて東北・北海道で繁殖し、秋と冬には四国・九州で過ごします。 日本で家禽可された鳥で、江戸時代には一般に鳴き声を楽しむための愛玩用として飼われるようになりました。 日本で普通に飼われている種類はほとんどが採卵用で。成鳥の雄で100g、雌で120g程度という大変小さな鳥です。 採卵用としては極めて優秀で、生後40日で卵を産み始め年間に300個近くの卵を産み続けます。 肉用に流通しているのはほとんどが産卵寿命の尽きた廃鶉ですが、コクのある味でおいしく食べられます。
フランスでは逆に300g近くまで成長する大型種が肉用に飼われています。
 

■■ イワガキ(岩牡蠣) ■■

 

 冬に流通する養殖 "マガキ" とは種類が異なり、イワガキ(岩牡蠣)は夏に水揚げされる天然ものです。 国内の主な産地は秋田の象潟(きさかた)、石川の能登半島など。天然もののため出荷期間が短く、また漁獲量が限られているのが特徴です。
岩牡蠣は水温が上がると、産卵に栄養を使い果たし、身がやせて味が落ちてしまいます。しかし、鳥海山周辺では、鳥海山からの伏流水が海中に湧き出るところがあり、海水の温度が周囲より5度も低いそうです。そのため牡蠣の産卵期が他の地域より遅く、8月過ぎになり、産卵に備えてプランクトンを食べ続けて太っている(当地での)初夏が岩牡蠣の旬。おおよそ5〜7年もので殻高は約15cmと大きく、国定公園・鳥海山の麓(ふもと)ですくすくと育っています。ちなみに1枚の値段は、概ね300円〜500円ほど。 
マガキと同じく、生のままでもご賞味いただけます。調理方法も様々。お吸い物・南蛮漬け・塩辛・カキ豆腐、そしてお馴染みのカキフライなど、色々な楽しみ方があります。 
欧米ではマガキは月の名前に”R”がつく時に食べられ、それ以外の月はロックオイスター(岩牡蠣)なら食べられるとしています。

■ grenouille(蛙)■

 
蛙はフランス料理では腿の部分をよく食べますが、そしてかなり美味しいのです。
中華料理やヴェトナム料理でもつかいます。タイでは揚げ物にして食べます。中華料理では田鶏(デンジー)とよびますので、今度中華のメニューで探してみてください。
確かに鶏肉のような食感・・、ほろっと崩れる感じが魚のような食感ですね。中華料理では、いわゆる肉の部分だけではなく、子宮なども食するようで、どんなな蛙の内臓料理があるのか計り知れません。
蛙と聞いただけで食べなくなる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、蛇やトカゲなどの爬虫類、蛙やサンショウウオなどの両生類をゲテモノと 感じる人がいれば、家畜以外の動物は全部ゲテモノと感じる人もいるかも知れませんね。
また、ベジタリアンの人から見れば、動物を食べるというだけで、 ゲテモノではなく、ケダモノ(獣)と思われているかもしれません。
まぁ、生の魚をスライスにして辛い緑の大根スパイス(わさびのこと)で食べたり、生サカナのスライスを米の塊の上に載せて食べたり、これもゲテモノといえばゲテモノ。ところ変わればということで、お好きな人だけ召し上がれ、ということですね。
しかし、ご注意!かつては野性のものを食べたのでしょうが、今日では食用としては不適当です。すべて食用のための養殖ものです。そうしないとソースや香辛料の味とマッチせず、値段の取れないとんでもない料理に仕上がってしまいます。近所の川で捕れたものを、どんなに腕のよい料理人が料理しても、食べられたものではありません。裏の川にたくさんいるからととって食べない方がいいかもしれません。

 

■ 豚足 ■


豚足を多用すると言えば、沖縄料理が有名です。しかし、実はフランスでも、ピエ・ド・コションと呼ばれる豚足はよく使われる古典的な食材。これまでは、その姿形から日本人には今ひとつ受けがよくありませんでしたが、02年位からのBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)騒動以降、豚肉人気に火が付いた形です。
天然コラーゲン、エラスチンなどの蛋白質が豊富な美容と健康に大変優れたゼラチン食品で、沖縄では昔から「てびち汁」や「おでん」などの煮こみの膠漆補給源として珍重されてきました。

各国の豚足料理
チュッパル 
韓国料理。茹でてものを辛し味噌やタレで食べる。コリコリして美味しい。 

湖南猪蹄 
中華料理、豚足の湖南風柔らか煮。香辛料が強くて辛い。中華では、他にもたくさんの豚足料理がある。
 
サンボーネ 
イタリア料理。豚の足をくりぬいてひき肉を詰めてある料理。
ローマ帝国で最初に飼われていた家畜は豚という話もあり、イタリア料理も思ったより多くの豚料理が存在する。屋台でのレモンと茹でた豚足、スライスし、レモンをかけて食べる。 

煮込み
ドイツの豚足料理は、田舎風味付けの煮込み料理。

ガラレッタ 
ポーランド料理。刻んだ豚足をスープと煮て固めたもの。 


■ 鴨 ■


鴨肉は世界各地で賞味され、欧米のレストランでは、狩猟解禁と同時に野鴨をはじめとする野鳥類がメニューに加えられるほどの人気ぶりです。日本でもかつては秋から冬にかけての狩猟シーズンだけに食べる肉とされていました。
鳥肉の中で最も美味といわれ、洋の東西を問わず高級食材とされている鴨ですが、野生種はほとんど入手困難。現在一般に流通しているのは飼育鴨です。鴨料理には合鴨(真鴨を家禽化したアヒル)が使われ、通年市場に出回っています。その多くは「抱き身」と呼ばれるムネ肉部分が流通の主体で、料理もこの部分を使ったものがほとんどです。野生種ほどではないものの、合鴨の身は濃赤色で脂がのりコクがあります。また、ジビエ料理が得意なレストランでは、鴨腿肉をコンフィなどでお出しするところも多いようです。
日本料理ではすき焼きのようにして食べる鴨鍋、金沢の郷土料理・治部煮、鴨汁などに、西洋料理ではローストや網焼きなど、中国料理では丸焼き(ペキンダック)や揚げもの、スープ蒸しなど、幅広いジャンルで用いられます。 

皮がきれいで、赤みの鮮やかなものを 
きちんと毛抜きされた皮のきれいなものを選びましょう。精肉の場合は赤みの鮮やかなものを。肉の色が暗褐色になったものは鮮度が落ちています。丸鳥の場合は持ったときにずしりと重量感があるものが良品です。 

焼き加減に要注意! 取り合わせ食材で風味が引き立つ 
どちらかといえば生に近い状態で仕上げた方が鴨独特の風味を活かせるので、焼き過ぎに注意してください。熱いうちに切ると肉汁が出てしまうので、焼いた後はしばらくおいて肉汁を落ち着かせてから切るのがコツです。
「鴨ねぎ」という言葉があるように、ねぎと相性がよいので、取り合わせて調理すると鴨の味が引き立ちます。また、西洋料理ではオレンジやグレープフルーツなど甘酸っぱいフルーツ類を鴨料理に用います。酸味と柑橘系の香りも鴨の風味をいっそう引き立てます。 


■ やりイカ ■


やりイカは、「槍烏賊」と書きます。胴は細長く円錐形で先が尖がっています。そしてミミが大きいため、全体で見ると、字のごとく「槍(やり)」のように見えます。
北海道から九州まで、全国区のイカ。庶民のイカ=するめイカの倍以上(5倍くらい
になるときも!)の値がつく高級イカです。独特の甘みがあり味は上々。さらに、煮ても焼いても揚げても身が硬くならない。料亭などでも素材として人気が高いゆえんです。 ヨーロッパやアフリカの一部にやりイカに似た種はいるようですが、似て非なるもの。やりイカは、『日本特産』のイカです。
イカには10本の足がありますが、そのうち2本は《手》とも呼ばれ、他の8本に比べると一目瞭然太くて長い。ところが、この《手》が細く弱々しいのがやりイカの特徴。
山陰地方では、「テナシイカ」と呼ばれます。名のとおり、胴や耳が細長く「槍」を連想させる。英名も[spear(槍) squid(イカ)]。ちなみに剣先イカの英名は[swordtip squid]。(sword=剣)
他のイカに比べ、足が若干短いのが特徴。ササイカやテッポウとも呼ばれています。身が薄めなので、歯ざわりが柔らかく、食べると甘さを感じます。 また、きわめて低カロリーな食材です。 

血中のコレステロールを低下させる働きがあるタウリンを豊富に含む 
アミノ酸の一種である、タウリンを豊富に含んでいます。
タウリンは、たこ、イカ、貝類をはじめ、魚介類に多く含まれます。
コレステロール低下作用など、成人病予防に効果があるとされています。さらにイカには、高度不飽和脂肪酸であるEPA、 DHAも含みます。EPAとは、血管を詰まらせないようにする作用(抗血栓作用)が働きがあります。
DHAは、脳の働きを活発にする作用があります。健康面からみても、イカは、体によいのです。 


■ クスクス(couscous) ■

クスクス(couscous)につきましては、同じ名前のお料理をご存じの方も多いと思います。もともとはクスクスという料理に使用していたので、その料理に使うパスタ自体もクスクスと呼ばれるようになったとか・・・・。クスクスは硬質小麦(デュラムセモリナ粉)を水で練って粒状にした後乾燥させたパスタの一種スムール(semoule)で、それを蒸してスパイスや野菜、肉などと煮込んで食べる料理が「クスクス」です。クスクスとは、北アフリカの山岳地帯に住む人たちの言語で「鳥がくちばしでごくわずかのえさをついばむ様子」という意味といわれています。

 このお料理は日常でも食べますが、誕生日や結婚式、お葬式など人が集まって食事をする際にふるまわれる料理でもあります。伝統的には、手で素材をつかんで自分のお皿によそっていただくのだそうです。クスクスはアルジェリア、チュニジア、モロッコでよく作られますが、興味深いのは、この三ヶ国のクスクスはそれぞれ煮込む素材が異なるということです。アルジェリアでは、エジプト豆やソラマメ、そしてたくさんの野菜を主体に煮込みます。チュニジアでは、エジプト豆が必ず入り、ウサギやほろほろ鳥と一緒に煮込み、モロッコでは、羊、鶏肉、かぶ、ズッキーニ、エジプト豆の入ったクスクスの他に、シナモン風味の甘いクスクスもあるそうです。

パリで知人がクスクスを作ってくれたことがあったのですが、彼女はクスクシェ(couscousier)というクスクス料理専門の鍋を持っていました。この鍋は二段重ねで下段では肉や野菜などの具を煮込み、上段ではクスクスを蒸すことが出来る便利なものです。

クスクスは蒸すだけで食べられるので、常備しておくと便利。我が家ではカレーをかけたり、ラタトゥイユと一緒に食べたりと気軽に楽しんでいます。
(白水社『ふらんす』04年7月号 大森由紀子「地方料理でBon appetit!」)


■■ カリフラワーとブロッコリー ■■


カリフラワー

カリフラワーの原産地はヨーロッパの西岸地方で、約2000年前から栽培されていたようです。カリフラワーはキャベツと同様にケールから発達し、ヨーロッパ西部で改良されました。ブロッコリが突然変異してツボミの白いカリフラワーになったと言われています。花のつぼみの部分を食用にしています。
日本には明治初年にアメリカから導入され、1960年代に急速に普及しましたが、 最近はブロッコリに押されて生産が減少しています。 

乳白色のスノークラウンやスノーニューダイヤという品種が主流です。白い方が好まれるので、 ツボミを陽に当てないようにまわりの葉を結わえて育てます。 この他にオレンジ色のオレンジ・ブーケという品種や紫色のバイオレット・クインという品種があります。 
一年中ありますが、11月から3月が本来の旬です。 
 ビタミンCが大変豊富に含まれていて、茹でた時のビタミンCの損失率も他の野菜に比べて低いのが特徴です。 食物繊維も豊富です。 
ゆでてサラダにしたりスープに入れるのが一般的です。アメリカでは下ゆでされずに利用される事が多いようですが、 下ゆでした方が甘味が増します。ゆでる時は少量の塩、お酢、小麦粉を入れると白く仕上がります。 ピクルスも美味しい。 
目利き ツボミが固く締まって重みのあるもの。色が白くきれいなものが良品です。 また、外側の葉っぱがしおれていないものが新鮮です。 


ブロッコリー

地中海沿岸が原産。野生キャベツを改良して栽培され、カリフラワーの原形といわれる野菜です。イタリアで発達し、多く利用されたことからイタリアン・ブロッコリーとも呼ばれます。緑のこんもりと球形になった部分は花蕾(からい)が密集しているもので、花のつぼみとその近くの茎を食用とします。
日本に初めて輸入された明治時代の初期には、ミドリハナヤサイと呼ばれていたそうで、国内での栽培が増加したのは1970年代以降のことです。その背景には、緑黄色野菜に対する人気の高まりがあります。ブロッコリーはビタミンCが特に多く、カロチン、鉄やカルシウム、カリウム、リンなどの無機質も豊富に含む栄養価の高い緑黄色野菜なので、ぜひ日常的に食べたい食材の代表格です。
現在では国産だけでなく輸入品も季節を問わずに出回っていますが、冷涼な気候を好む野菜なので、旬は11〜3月頃。この時期には特に美味しいものがお店に並ぶので、和洋中の幅広いジャンルの料理で楽しみましょう。 

重量感があり、濃い緑のものを 
良品は持ったときに重量感があり、緑色が濃く、色にむらがなく、つぼみが締っているものです。茎の切り口に空洞や小さな穴があるものは水っぽいので避けましょう。冬季につぼみの一部が紫がかったものがありますが、これは霜にあたって変色した良品で、ゆでると緑色になり、味は変わりません。

塩を加えてハードボイルドに 
ほとんどの場合、ゆでてから調理します。たっぷりの湯に塩を入れてゆでると緑が鮮やかになります。茎は厚めに皮をむいて切り、つぼみは小房に分けてゆでます。茎も一緒にゆでる場合は、茎だけを先に入れ、ひと呼吸おいてから房を入れます。ややかためにゆで、歯応えが残る方が美味。短時間でゆで、冷水にとって粗熱をとり冷やします。水っぽくならないよう、手早く水気をきりましょう。 
保存したい場合は、かたゆでし冷凍用袋に入れて冷凍します。 

 

 

■■ フォアグラ ■■


   フォアグラとは、ガチョウまたはカモをガヴァージュと呼ばれる飼育法(とうもろこしなどの飼料を大量 に強制的に与える)で肥育して、その結果肥大した肝臓のことを指します。世界三大珍味のひとつに数えられ、世界中の食通 家たちに愛されています。フランス語でフォア(FOIE)は肝臓、グラ(GRAS)は肥大した、太ったということを意味します。 
   
     肥育させたガチョウやカモの肝臓で作られた料理は古代から知られていました。フォアグラは“ナイル河のほとり”で紀元前に生まれたと言われています。それは、古代エジプト人が干しいちぢくをガチョウに与えて飼育し、その肝臓を美味なるものとして得ていたからです。その後ギリシャ、古代ローマへ と伝わり祝宴の席では必ずといってよいほどごちそうとして供されていたようです。とくに、ローマ人の間でガチョウは、カピトリーノの丘を救って以来(エピソードを参照)、“神聖”なものとしてみなされてきました。その一方で美食家たちの間で、その肉と肝臓は滋養分が高く、非常においしいものとして大変もてはやされていたのです。また、ローマ人たちはガチョウを肥育させたり、肝臓を大きくしたり、あるいはおいしく食べるための知恵をたくさん持っていました。その一例をあげると、美食家として有名であったチッピオ・メテルスは取り出したばかりの温かいガチョウの肝臓は蜜の入った牛乳に数時間浸すことによって、大きく膨れ上がり、風味も大変に増すことを考えついたというのです。ローマ帝国が滅亡してからしばらくその製造が途絶えていたとされるフォアグラですが、その後徐々に復活し、現在の名声を得るまでに至っています。 
  
      フォアグラには2種類あります。
フォアグラ・ド・オアと呼ばれるものは、ガチョウから生産されます。
フォアグラ・ド・カナールと呼ばれるものは、カナール(鴨)から生産されます。
一般的にオアのほうのが価格的に見て高価です。 

     最高級品はオアで600〜650g、カナールだと400〜650g、小さめが良いとされています。新鮮な肝臓は表面はつるんとしており、色は白っぽい黄色。弾力性があってしなやか。大きいものはざらついており、火を入れると脂になって溶けることが多く、品質が落ちます。

 

 

■■ 鯖 ■■


夏から秋にかけて、北海とノルウェー海南部などの沿岸に大群をなして現れる「大西洋サバ(Atlantic Mackerel)」。ノルウェーサバはこの一種で、ノルウェー漁船団によるサバ量が解禁されるこの時期は、(冬の凍てつく海に備えて)養分をたっぷり蓄えていて、脂ののりもよく、その脂肪含有量は最大30%にも達します。日本に向けて輸出されものは主に9月〜10月に漁獲されます。背中にはくっきり濃いシマ模様があり、ノルウェーからやってきたおいしいサバのシンボルとなっています。  

ノルウェーで陸揚げされるサバは、年間14万から16万トンで、そのほとんどが北海やスカゲラク海峡で夏を過ごすために移動してくる大西洋サバです。年が押し迫ってくると、十分に成熟した魚は、北海から産卵場所であるアイルランドの西部や南西部へと移動します。そして3月になると産卵を始めます。サバの商業漁業が行われるのは主に秋の間です。沿岸で網を使って操業する船から大型の海洋漁船まで、さまざまな船舶が操業します。 

季 節          4月〜11月 

体 長         最大66センチ、40センチ以上はまれ

栄養価      春サバは脂肪含有度が低いのですが(約3%)、秋サバの脂肪含有度は 
                 30%と高く、不飽和脂肪酸の供給源として優れています。また、サバに  
                は、ビタミンDやB12が非常に多く含まれています。 



  

■■ ホロホロ鳥 ■■

 

ホロホロ鳥は、アフリカ原産のキジ科の食鳥です。豊かな滋味あふれるホロホロ鳥は古くはローマ帝国(2000年以上前)にて、既に食鳥の王様と呼ばれていました。大きさはキジほどで、黒字に白のみずたまもようの羽毛をしています。大きさは白色レグホンと大差はありませんが、より精悍な感じです。アフリカ原産であるにもかかわらず、既に古代ローマ帝国では食されていました。時代は遥かに下り、イタリアの都市国家フィレンツェはメディチ家の姫が、フランス王に嫁ぐ際に侍従の料理人も食材も伴っていったので、フランス料理は彼女の輿入れを気に、一気に洗練されていきました。ホロホロ鳥もそういった流れの中で食材としての地位を上げていったのです。野性味があるにもかかわらず 特有の臭いや癖がありません。肉の柔かさも好まれる要因の一つです。ちなみにフランスではホロホロ鳥のことをパンタドーと言います。

フランスのパンタド生産規模は世界一です。生産量の伸びた要因としては品種改良を始め飼料の配合や養殖技術の向上、さらには価格の安定や年間を通して生産計画を立てられるようになったことなどが大きく反映しています。フランス国内の需要そのものも多く、一般家庭の食卓に乗る機会の多い食肉の一つになっています。
パンタドのサイズは1.3kg前後、小雛で500g前後。70〜80日齢、頭、脚なし、可食内蔵付きで0.9〜1.1kgになります。雄、雌による肉性の違いはあまりありませんが、1kg未満のものは雌と考えて間違いないでしょう。 
◇AOCと赤ラベル(農産物の品質を保証する検印) 
フランスのパンタドは、鶏同様にAOC(原産地統制名称)付きのものと赤ラベル付きのものがあります。
AOC付きとしては、ドーム県産のパンタドが唯一の認定を受けています。
赤ラベルは20件が名称を付けることを許されており、日本へも輸出されています。

 

     

   

■■ モロヘイヤ ■■

●モロヘイヤの歴史
 原産地はエジプトといわれ、クレオパトラも好んで食べていたとか。現在では、どこのスーパーでも手に入るポピュラーな野菜ですが、日本で本格的に栽培が始まったのは、ほんの十数年前のこと。健康野菜として取り上げられ、栽培が簡単なことから種をもらって自宅で育てたことがある人も多いのではないでしょうか。

●モロヘイヤの選び方・保存方法
 葉は濃い緑色で、葉先や茎の切り口が変色していないものを選びます。鮮度が落ちるとかたくなってしまうので、なるべく早く食べましょう。
 モロヘイヤは主に葉を食べます。保存する時は葉を取り分け、さっと手早くゆでた後、よく水切りをしてラップなどに一回分ずつ小分けして冷凍します。冷凍する前に刻んでおけば、調理の手間が省けて便利です。
 モロヘイヤは栽培が簡単なので、家庭菜園で育てている方もいらっしゃるようです。しかし、モロヘイヤの茎や実には毒性があるそうです。自宅で育てている場合は、子供が誤って口に入れたりしないように注意が必要です。

●「王様の野菜」と呼ばれる理由
 古代エジプトの伝説に、どんな薬を飲んでも治らなかった王様の難病がモロヘイヤのスープで治ったという話があります。それ以来、モロヘイヤをアラビア語で「王様の野菜(ムルキーヤ)」と呼ぶようになったのが語源のようです。
カロチンはニンジンの約2倍、カルシウムはホウレンソウの約9倍という驚異の栄養価を誇っています。エジプトやアフリカで自生しているくらい、乾燥に強くて自生力の強い丈夫な植物でもあります。なんと、一度植えたら切っても切っても脇から新葉が生えてくるのです。
 難病を治してしまうほどのモロヘイヤのパワーは、食事の偏った現代人にも必要なようです。  

●モロヘイヤの栄養
 王様の野菜というだけあって、モロヘイヤは栄養価の高い野菜として有名です。ミネラルやビタミンを豊富に含んでいるので、外食やインスタント食品が多い現代人にはオススメの野菜だといえます。
 モロヘイヤは、老化の原因である活性酵素の働きを抑える効果のあるカロチンの含有量が野菜の中ではトップクラス。細胞の老化を遅らせて、血管や粘膜を丈夫にしてくれます。
 そして、日本人が不足しがちなカルシウムを多く含んでいることでも有名。カルシウムとビタミンKのコンビで、骨粗しょう症を予防したり、イライラを防いでくれます。怒りっぽい人やストレスの多い人にはオススメの栄養素です。
 ビタミンの中でもビタミンCは、モロヘイヤに多く含まれている鉄分の吸収を助ける効果があるので、貧血、めまい、息切れなどの若い女性に多い症状の改善に役立ちます。また、ビタミンCは免疫力を高める効果もあります。
 食物繊維は便秘を改善するだけでなく、体内の発ガン物質を体外に排出する手助けをします。その上、コレステロールの吸収を抑え、糖尿病、高脂血症、動脈硬化を予防します。
 その他にも、さまざまな栄養をモロヘイヤはバランス良く含んでいます。毎日食べれば、便秘の改善、美肌など女性にうれしい効果も期待できます。

●モロヘイヤのネバネバパワー
 モロヘイヤを刻むとネバネバが出てきます。このネバネバの素は「ムチン」という成分で、オクラやナメコ、里芋などのネバネバ野菜に共通して含まれているものです。ムチンは糖とタンパク質からできた物質で、糖の吸収を遅らせ、血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病などの予防に効果があります。また、胃壁を保護してくれるので、消化不良や食欲不振を防いで胃のトラブルを予防します。

           

(JA全農山口)

 

■■ キャベツ(chou) ■■

春玉と寒玉

かってキャベツはたまに隙間が無いほど葉がしっかりと巻き、球の内部が真っ白であること(事故軟白)が求められた。越冬して寒さにあたったキャベツは甘味を増し、青臭さが泣く、美味とされていた。しかし最近になってこのタイプは葉の質が硬いこと、球内の歯が白いことが嫌われ、消費が激減している。このタイプを寒玉という。
一方、球のしまり具合は緩いが、球内の葉まで緑色を帯び(帯黄色)、葉質の柔軟な品種は、かっては青臭いといって嫌われたが、みずみずしくて美味しいといわれ、消費が急増している。このタイプを春玉という。
寒玉は煮込んでも煮崩れせず、出汁をよく吸うので、ロールキャベツのような煮物、水っぽさが無いので炒め物にも向いている。
春玉は水分が多く、葉肉がやわらかいのでレタスと同様な目的で利用する生食などに向いている。

 

■■ グリーンアスパラガス ■■

フランスでは名前の通りグリーンアスパラそのままにasperges vertesと呼ばれていますが、英語では、特に英国ではgarden asparagusと呼ばれることが多いようです。このアスパラガスは日本へオランダから入ってきた時も食用として出なく、観葉植物としては行ってきたと伝わっていますから、その「輸出元」のヨーロッパでこう呼ばれるのは当然かもしれません。
原産地は地中海東岸、西アジアと言われています。これがどのように伝播 していったかを見てみましょう。古代ギリシャ時代に栽培化され、地中海沿岸の南ヨーロッパからクリミヤ沿岸に至る広い地域で栽培が成立しましたが、この時代は野生のものも採って利用されていたという記録が残っています。野生のアスパラガスは、現在でもフランスでは採取されており季節の野菜として人気があります。
 アメリカへはイギリスなどから初期の移住者がもっていき、現在はカリフォルニアおよび東部諸州に栽培が多くみられます。又メキシコでも露地栽培されていて、スーパーなどの目玉商品として日本にも輸入されています。
 日本へは天明元年(1781)より少し前にオランダ人が長崎にもたらしたとされています。一説には文政年間(1818〜1830)の初渡来ともいう。当時は珍重な植物として庭に植えられていた程度だったそうです。
 明治4年に開拓士が改めてフランスやアメリカから導入し、横浜や神戸で栽培を図る一方、北海道や青森で観葉および食用として栽培が発達しました。 
 グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスは実は同じものです。グリーンアスパラガスは太陽に当てて育てたもので、ホワイトアスパラガスは盛り土をし、光を当てないようにして育て、軟白化したものです。 
 

■■ PIGEONNEAU(ピジョノー) ■■


PIGEONNEAU(ピジョノー)とは、PIGEON(ピジョン鳩)のひなのことです。
このPIGEONNEAUが食用として屠殺されるのが生後26日目あたり。実は、丁度、この頃が飛べるようになる時期、つまり、まだ飛び立つ直前であるため、まだ肉質がやわらかいと言うわけです。。
屠殺の方法には、血抜きをせずに行う方法<AU SANG(オ・サン)、又は、ETOUFE(エトフェ)と呼ばれる>と血抜きをする方法<SAIGNE(セニエ)>との2通 りがあります。ETOUFE(エトフェ)は、血抜きをしていない分、吸収シートをあてて保存しないと傷みやすいといわれます。ただ、取り扱い方さえ注意すれば味わいはSAIGNE(セニエ)よりも面白くなります。味は濃いものの、軽い仕上がりとなります。
ところで、PIGEON(ピジョン)の品種は、300余り。品種の掛け合わせ方、産地によって全く違った味わいのPIGEONNEAU(ピジョノー)となります。有名なのはフランス北西部ロワール川沿いのピジョノー・ラカンとピジョノー・ロワイヤル。ラカンは、PIGEONS DE PAYS(ピジョン・ド・ペイ)とHUBBEL(ユベル)の掛け合わせ。生産されている町の名がラカン。ロワイヤルの品種は、HUBBELまたはKING ARGENTE。ハト独特の鉄分の香りはラカンの方が少ないが、ロワイヤルの肉質の方がジューシー。シェフの間でもラカン派とロワイヤル派とに分かれるとか。

 

■■ 鯛 たい ■■

    タイとはマダイのことで、事実、めでたいに通じる名前がついたタイは姿も形も良いと言えます。タイと名前のつく魚は日本の周辺だけでも200種を超えるのです。しかし、分類上タイ科というグループにまとめられるのはマダイ属、チダイ属などいくつかに限られます。タイ科の魚は世界に約100種類がいますが、そのうち日本近海には13種が生息するに過ぎないのです。このマダイの仲間以外は「何々ダイ」と呼ばれていても、本物のマダイに「あやかりタイ」と言うことになります。

形態的には左右に薄く、背びれと尾びれのとげが著しく発達して硬く、上下の顎の内側には半球状の臼歯が発達するのが主な特徴です。
マダイの仲間は、温帯から熱帯域に分布し沿岸の岩礁域周辺に生息します。えびやごかい等低生動物を食べますが、「海老で鯛を釣る」のたとえの通りタイはエビを好むのだそうです。丈夫な臼歯で硬い殻の貝類やクモヒトデなど甲殻類を食べる主も多く、群れで回遊する性質もあります。(小学館『食材事典』)



■■ truffe(トリュフ) ■■

    トリュフは、柏、栗、ハシバミ、ブナ、ナラといった樹木の下の地中30センチあたりにできる食用キノコ。日本ではセイヨウショウロ(西洋松露)と言う学名がついています。春になりますと地下1〜2cmあたりに出現して、どんどんと成長をはじめます。成長して地上に向かうのではなくどんどんと地下に向かっていくのです。地下20〜30cmに届くようになると胞子が形成されるようになり、独特の強い芳香を出すようになります。この香りがいろいろな意味を持つようになります。日本でも「香り松茸、味しめじ」と言われますが、この松茸と同じようにトリュフも味よりも香りの食材と言われるのもこの香りのためですし、一説には、このトリュフ達は自分たちの種を守るためにこの香りを出すとの言われています。
と言いますのは、もし個体を守るためであれば、あのような強烈な香りなど発せず地中深く隠れていれば良いわけです。トリュフ狩りには、「メス豚」が使われていますが、これはこの香りがある種のフェロモンであることがわかっています。香りが豚を呼び寄せるのです。そして豚に食われるのを覚悟で掘り起こしてもらい、自分の子供である菌を広い範囲にまかせ様としている訳です。豚はトリュフを見つけると食べてしまいますので、最近は従順な犬も使われるようになりました。また昔からの方法で、ハエを使う方法もあります。言いかえれば動物に頼るしか方法はないのです。



■■ Ezo Deer(蝦夷鹿) ■■

   蝦夷鹿は明治初期に絶滅の危機を迎えましたが、手厚い保護と狼の絶滅などから急速に繁殖しました。
現在にいたっては蝦夷鹿による農林産物の被害により、猟期以外の駆除も行われています。 50億円を超える農林業被害を出した年もあり、交通事故では死傷者まで出しています。
4年間でほぼ22万頭捕獲し、ようやく農林業被害は3分の2まで減りました。近年では、駆除頭数が狩猟頭数を上回る程です。

それでは市場に蝦夷鹿の肉があふれているのでしょうか?
答えはNOです。なぜかと言いますと
(1)高齢化の進むハンターが、山林で仕留めた鹿の血抜きを寒風下で行い、100キロをこえる巨体を車まで運ぶのは重労働だということ。
(2)野生動物専用の解体設備が不足している事。食肉として流通させるには、食肉処理場の許可を持った設備で解体する必要があります。
(3)狩猟方法とハンターの意識。一部の殺す事が目的のハンターは、良い食肉を得るなどということは考えていません。
傷を追った鹿が逃げ回れば、肉に血が回って真っ黒になってしまいますし、腹に弾が当たれば内蔵が破裂して内臓の臭いが肉についてしまいます。
背に当たれば背肉が台無しになります。結果、食肉として扱えないものになってしまいます。

目を西欧に転じてみましょう。ヨーロッパにはクリーン・キル“Clean・kill”という言葉があります。急所に当てて即死させるのです。ヨーロッパのハンターは、追いかけるのとは違って至近距離から確実に狙うことができる、待ち伏せ型の狩猟法を取り入れています。鹿肉すなわちベニソンは最高級のジビエ(狩猟鳥獣肉)で、超高級食材です。わざわざニュージーランドから大量に輸入されているほどで、最近は低脂肪、低カロリー、高鉄分の健康肉としても注目されています。
平成10年度の調査では、狩猟・駆除によって撃ち殺された鹿は約8万5千4百
頭、そのうち食肉として利用された数は4000頭あまりだそうです。



■■ Truffe Blanche(白トリュフ) ■■

   「トリュフ=フランス料理」というイメージがありますが、実は世界のトリュフの約70%はイタリアで産出されています。しかも黒いお馴染みのトリュフではなく白い色をしたトリュフです(学名:tuber magunatum)。有名な産地は北イタリアのピエモンテ州アルバ。高価で貴重な白トリュフ(タルトゥーフォ・ビアンコtartufo bianco)の産地として世界的に有名なこの町では、この時期「国際白トリュフ祭り」が開催されます。
  アルバはミラノから車で1時間半程度のなだらかな丘陵の町。周りにはぶどう畑が広がります。10月5日〜11月10日の毎週末にMaddalena Court広場でトリュフマーケットFiera Nazionale del Tartufoが開かれるほか、Rossetti Squareで10月6、13、20、27日に行われるハーブマーケットや、ワインと食の展示会、ロバのレースなど、様々なイベントが計画されています。街いっぱいトリュフの匂いに包まれます。
 白トリュフはデリケートで生でこそ極上の香りを放つので、スライスしたてを生のまま料理にかけて食すのが一番。また黒トリュフよりも旬が短く、保存もききません。形は不規則、大きさはさまざまで、小指の先くらいのものから、まれにこぶしを三つ合わせたくらいの重さが1kgになるものまであります。外皮はなめらかで黄白色、中は明るい栗色で、赤みがかかっていることもあり、静脈のような筋があります。香りが強く、かすかににんにくを思わせるような香りがします。産出量も少ないので貴重な分だけ高価、黒トリュフの2〜3倍です。9月後半〜12月が白トリュフのシーズン、黒トリュフは12月〜4月です。



■■ Cepe(セップ茸) ■■

 秋といえばやはり「食欲の秋」「味覚の秋」。フランスでも日本と同じことですね。これから秋が深まるにつれて、パリのマルシェには面白いくらいに美味しい食材が次から次へと姿を現します。

その一番のりはやはり“セップ茸”。日本の松茸ほどではないものの、セップ茸はフランスでは高級なキノコです。イタリアではポルチーニと言いますが、これは丸々として豚(ポルコ)に似ていることからこうよばれるようになったそうで、トリュフは別格にしても、イタリアでも最高級のキノコとして扱われています。
シダや、苔、藪の中に身を潜め、柄がコロンと丸く、同じように丸い笠をかぶったセップ茸は、まるでおとぎ話のアニメーションにでもでてきそうな「キノコ君」です。白く肉厚な身は、しっかりと目が詰まっていますので、歯ごたえも充分。ハシバミの香ばしさと森に生える下草の心地よさが非常に繊細なタッチで香ってきます。かの暴君ネロがそのあまりの香ばしさに「神々の食べる肉」と言ったとか言わないとか。一流シェフをとりこにし、食通からあがめられています。走りの9月に収穫され、日本に空輸される生のものは香り・味ともに最高のものです。 

(川崎シェフ談)


■■ Aubergine(茄子) ■■

私自身、茄子が大好きで、単純な油炒めや、それにクリームソースを絡ましたものなどを好みます。今は一年中ありますが、茄子はやはり夏野菜の代表選手で6−9月が旬だと言えます。インドが原産地で中国、アフリカ、中近東へと5世紀ころ広まり、日本には8世紀ころ伝わったと言われています。13世紀になってようやくヨーロッパに到着しますが、料理に広く使われるようになるには16世紀まで待たなければいけませんでした。それでも地中海沿岸を中心にしか料理されていないのが現状です。
油との相性が良いなど、料理がしやすい食材ですが、どうもそれほどの栄養は無いようです。
夏は冷製ラタトゥイユで、秋はセップ茸などのキノコとあわせてお召し上がりになったらいかがでしょうか。
(川崎シェフ談)



■■ アスペルジュ・ソヴァージュ(野生アスパラガス) ■■

野生アスパラガス お料理の飾りつけにはもってこいの緑色をしているこの細身で柔らかいアスパラガスは、フランス独特のものです。他のヨーロッパの国では食さないようです。勿論飾りつけだけではなくすべての場所を食べることが出来、茎の部分も筋っぽくなく美味しく召し上がれます。
このフランス原産の野生アスパラガスは森のはずれや、丘や小道のそばなどで収穫されます。収穫の時期が5月初めからの3−4週間と非常に短いためまさに季節を告げる野菜といっても過言ではありません。生え出してから変化するのはとても早く、直ぐに穂が開き、黄色く変色してしまいます。
フランスでは、こうした変質を避けるために、収穫すると(購入すると)直ぐに、最大 限でも2−3分茹でることが多いようです。茹でた後、暖かいうちにお召し上がりにな るか、冷たくしてお召し上がりになるかは、お好みでどうぞ。日本には冷蔵状態ではいるものと、冷凍で入り店先に並べるときに解凍するものとがあるようです。

(川崎シェフ談)



■■ ホワイトアスパラガス ■■

ホワイトアスパラガス ホワイトアスパラガスは3月上旬から出てきます。春の到来を告げる野菜。日本人で言えばマツタケ、この時期、春ということで較べれば筍(たけのこ)あたりでしょうか。これまでは日本ではホワイトアスパラガスというと、缶詰が多かったですね。日本産でも北海道のものが多く、缶詰用として作っていました。最近は生食用が多くなっているとはいえ、もともとが缶詰用として始まりましたから、大きさがいまいちですよね。今、うちで出しているアスパラガスをあの缶に入れると、3−4本しか入らないんじゃないでしょうか。
 アラジンでは、もちろんフランスから輸入しています。走りの時期(3月上旬)は温室栽培ですね。やはり南の方から産地は北上していくのです。うちではボルドーの温室栽培から始めます。何年か前、正月明けくらいの時期に、南仏でビオレ(紫)と呼ばれる種類の穂先が紫色のアスパラガスを見かけました。土から穂先が出て紫になるんですね。丁度グリーンアスパラとホワイトの中間くらいの味わいでした。
 ホワイトアスパラガスは、筍と同じように鮮度が重要です。時間がたつと皮が硬くなるし、水分が抜けてきます。水分を保ち鮮度を保つためには、普通の冷蔵庫というのは感心しません。保湿機能のある冷蔵庫など水分が抜けないようにしてあげないと。なるべく早くお召し上がりになるのは当然ですし、皮は調理直前に剥いてください。ホワイトアスパラガスは、まぁあったかくして食べるんですが、冷たいのも美味しいですね。茹でてから氷水などでさっと冷やして盛り付けるとさっぱりしたものになります。水をつけた後は水分をふき取ってやることも必要です。もちろん茹でたての暖かいものは美味しいですよね。

(川崎シェフ談)


■■ こごみ ■■

こごみ 「こごみ」は山菜の一種でクサソテツというのが正式な名前らしいですね。山あいの湿った腐葉土に密集して生えて来るそうで、比較的採取は簡単で、福島・山形から北海道まで比較的寒いところで採れるようです。多分ちょっと標高が高いところならもっと南でも取れるかもしれませんね。聞くところによると、山形のある山菜業者さんが「こごみ」と名づけて流通させたのが始まりで、それまではあまり食べられていなかった、という話を聞いたことがありますが・・・。胡麻和え、おしたし、てんぷら、珍しいものでは胡桃和えなどで食べますが、アラジンでは、サラダのアクセントとしていろいろな野菜の中に入れています。頭のくるっと巻いたところも柔らかくて美味しいですが、茎の部分もシャキシャキとしたフレッシュ感と独特のあっさりした粘り気がおやっと思わせるものがあり、また3月中旬くらいの走りに、舌でこの感触を味わうと春が来ていると感じますね。多分山の中では今ごろ残雪から首を出しているのでしょうね。山菜と言うのはアクが出るものですが、こごみは他の山菜と違いアクが少なく茹でるとすぐに食べられますが、ともかく鮮度が一番ですね。何の食材でも鮮度は大事ですけど。でも山菜はてんぷらで食べると本当に美味しいですよね。

( 川崎シェフ談)


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